【英会話の基本】質問に答えよう ―英会話で大事なこと―

英会話
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海外出張での会議や打ち合わせ、同僚との何気ない会話、顧客やビジネスパートナーとの交渉、外国人観光客への道案内、etc, etc…
どんなシーンにおいても人との会話の中には「質問」があって、「それにこたえる」というシチュエーションが必ず出てきますよね。

質問に答える。
とても基本的な会話のルールで、コミュニケーションが成立するための一つの大きな基礎と言えるかと思います。
でも、普段の日本語での会話ではうまく応答している(=会話のルールをしっかりとわきまえている)人でも、英語を使う場面ではなぜか「聞かれた質問に答えていない」(=会話のルールを無視しているので話がつながらない)というのをよく見かけます。
「そんなことはないよ。そりゃ確かにうまい英会話じゃないけど何か聞かれたらちゃんと答えているよ」と思われているかもしれませんね。
ここでは「会話として成立している応答」と「質問の周辺をうろうろしているだけでなんだかよくわからない返答」の違いを見ていきたいと思います。

Contents

 

How を使った質問に回答していない

これが一番よく見る例かもしれないですね。
How から始まる質問なので、数量とか、どうやったの?とか、どんな感じ?とか聞いているわけです。
そんなに難しいことを聞かれているわけではない分、「回答がシンプルになりすぎてぶっきらぼうな印象を与えたくないから何かしゃべらなくちゃ」のように思うのでしょうか。
周辺情報の説明に終始している、というパターンが多い気がします。

 

よく見かける受け答え

Steve: How much is going to be a price of the new product?
(新製品の価格はいくらくらいになりそう?)

Yamada: Ah, there is a long story. We started a development of this product three years ago. A lot of people have been involved in this project. We have also developed a new technology for this product.
(あー、それには長い話があるんです。この製品の開発は3年前に始めました。多くの人がこのプロジェクトに関わってきました。この製品のために新たな技術も開発したんですよ。)

Steve: Uh, OK. Then, the price is going to be expensive, yeah?
(んー、そうなの。じゃぁ価格は高くなりそうだよね?)

Yamada: We always think about cost reduction. We improved a manufacturing process to achieve a high productivity.
(私たちはいつもコスト削減のことを考えていますよ。製造プロセスを改善して生産性を高めています)

Steve: Mm-hmm. Fine. … Let’s talk about SPECs of the product.
(そう。いいね。… 製品のスペックについて話そうか。)

 

こういう風に回答してみよう

製品の開発が大変だったのを伝えたいのはわかりますが、なんだが会話がかみ合っていないですよね。
まず最初のところで、こんな風に回答してみると自然な流れになるのではないでしょうか?

  • The price is not fixed yet, but our estimation is below $100.
    (価格はまだ決まっていませんが、概算では$100以下になりそうです
  • We need to ask a marketer to answer that question.
    (その質問に答えるには、マーケティング担当者に聞かないと)
  • Do you have any idea for a suitable price range of the product?
    (この製品に適当な価格帯がどんな感じか、何かアイディアある?)
 

ポイント

  • 数字で答えられるなら数字で答える
  • 回答できないなら、「わからない」、「担当が違う」、などと答えて話をそらしてみる
  • 相手に質問で返してみる

もちろん答えられるのが一番良いのでしょうが、その情報を持っていなかったり、自分の口からは言えなかったりする場合は、ちょっとぼかして逃げちゃうのもありでしょう。

ちなみにですが、ビジネスの打ち合わせなどでは、最初にあったときに必ず出てくるHow を使った会話表現があったりするので、そういうのは型として覚えてしまったほうが早いかも。

Steve: How was a flight?
(フライトどうだった?)

Yamada: Not bad. No delay. No lost baggage.
(悪くなかったよ。遅延もなかったし、荷物もちゃんと来たし。)

Steve: How‘s going? / How have you been?
(調子どう?) / (久しぶり~元気してた?)
Yamada: Great. You?
(いいよ。そっちは?)

 

Why を使った質問に回答していない

どうして?なぜ?と聞かれているのですが、これも質問の周りをうろうろしているだけ、という応答が多い気が。

よく見かける受け答え

Kevin: Why is the yield so low?
(なぜ生産率がそんなに低いんだ?)

Yoshio: Because the cost of this material is expensive.
(この材料のコストが高価だからです)

Kevin: So what? Could you explain how the price of this material relate to our production yield?
(それが何だって?この材料の価格がどういう風に我々の生産性に関係してくるのか説明してくれ)

 

こういう風に回答してみよう

単純明快な回答が返ってこなかったせいでKevinもちょっとイライラしている感じですね。
Why と聞かれている内容に対して、シンプルなロジックを説明するように心がけてみるとよさそうです。

  • Because we changed a raw material to a new one. We need some more time to get used to the new material.
    (原材料を新しいものに変えたからです。この新しい材料の取扱いに慣れるのにもう少し時間がかかると思います。)
  • We are reviewing a data log now. Will report shortly.
    (ただいまデータをじっくり見ているところです。すぐに報告します。)
  • I have no idea.
    (なぜだかわかりません)

ポイント

  • 直接的な理由がはっきりしているなら、シンプルなロジックでそれを説明しよう
  • 今はまだその場ではっきり言えないなら、今はどういう状況で、どうするつもりなのか、を回答しよう
  • わからなければ思い切って「わからない」と伝えよう

Why ~ ? と聞かれたら Because ~ と答える、という基本的な型は身についていると思いますので、その後にシンプルなロジックを続けるように気を付けることでスムーズなやり取りにつながると思います。

What do you think? に答えるのは、自分の意見を持っていないと難しい!

これ、よく聞かれます。
顧客相手にプレゼンした後、チームメンバーとの会話で
What do you think about today’s meeting?(今日の打ち合わせ、どうだった?)

新しいアイディアを検討しているオープンなディスカッションの場で、
What do you think?(で、君はどう思うの?)

Vice President が外部からやってきて数か月たって
What do you think about our new VP?(うちに新しく来たVPのことどう思う?)

この What do you think? に回答するには、英語表現の問題というよりも、

  • 自分の意見を持っているかどうか。
  • そのことをじっくり考えて内容を理解しているか。
  • 自分の意見をはっきりと表明できるかどうか。

といった、普段の心構えが大事かなと思います。

こういう風に回答してみよう

自分の意見を整理して説明するのも慣れていないと難しいですよね。
「そんなのいきなり言われても…」ということもあると思いますので、そんな時は無難な回答の型を使ってもいいでしょう。

  • I think it was OK
    (まぁ、悪くはなかったんじゃない?)
  • I’m in this idea.
    (このアイディアに賛成です)
  • I think he/she is doing great.
    (よくやっていると思うよ)

ポイント

  • 自分がどう思っているのかを頭の中でまとめて整理しておく
  • 自分の考えを相手に伝えることに慣れておく
  • 慣れないうちは、無難な回答でもOK

What do you think? と聞かれて、一番よくない回答は
I don’t know.
I have no idea.
(わかりませんね)

です。
これって、会話や応答の問題というよりも、特にビジネスの場では「意見や考えのない人 = 関係性を発展させるに値しない、価値の低い人」という印象を与えてしまいます。
簡単な回答表現でも意見は意見だと思いますので、「どう思うのか」というのは伝えるように気を付けたいところです。

意見をはっきり表明するのは、慣れていないとなかなか難しいですよね。
自分に言い聞かせる部分も大きいのですが、「自分はこう思う・こう考えている」というのを普段から整理して伝える練習をしておきたいですね。

まとめ

聞かれている質問に答えましょう!

  • 質問に対する直接的な回答を、シンプルなロジックではっきりと伝えよう(周辺情報はとりあえず置いといて)
  • よくわからなかったり、今は言えなかったりする場合は、それを伝えよう
  • 簡単な回答表現で全然よいので、何かしら意見を言おう

普段から自分の意見を伝えることを意識しつつ、このあたりのポイントをうまく取り入れていくと、会話のレベルがまた一つ上がってくると思いますよ!

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