【NOAA | 海外科学英語記事】 雷についての 5 つの誤解 ― 5 striking facts versus myths about lightning

NOAA
Sponsored Link

安全な場所で見ている分には雷は壮大でワクワクする自然現象ですよね。
一方で、その強力なパワーによる被害が出ているのも事実です。
NOAA – National Oceanic and Atmospheric Administration アメリカ海洋大気庁 が雷にまつわるよくある誤解を5 つ挙げて、それに対する事実を解説しています。

5 striking facts versus myths about lightning you should know

NOAA | 5 striking facts versus myths about lightning you should know より引用

雷にいてどんな誤解があるのか、専門用語や英語表現と合わせてみていきたいと思います。

Contents

5 つの誤解

誤解1.雷雨の間は木の下が安全な避難場所である

事実:いいえ。木の下や近くは 2 番目に危険な場所です。

1. Myth: A tree can act as sufficient shelter during a thunderstorm.
Fact: No. Standing underneath or near a tree is the second most dangerous place to be during a thunderstorm; the most dangerous is being outside in an open space. An enclosed building with wiring and plumbing is the safest place to be during a storm. Remember: Trees, sheds, picnic shelters, tents or covered porches will not protect you from lightning.

NOAA | 5 STRIKING FACTS VERSUS MYTHS ABOUT LIGHTNING YOU SHOULD KNOW より引用

最も危険なのは open space 開けた場所 にいることだそうですが、木の下や近くにいるのはその次に危険なのだそうです。
最も安全なのは電気配線や配水管を備えている閉じた建物の中です。
木、小屋、ピクニック用の日除けシェード、テント、玄関のポーチなどはあなたを雷から守ってはくれないのです。

金属でできた配水管を備えた建物の中であれば、建物に落雷があってもその金属配管を通って電気が地面に逃げていくので安全、ということで、配水管を備えた建物の中に避難しましょう、と言っているのですね。

誤解2.落雷を受けた被害者は帯電しているので触れると感電する

事実:いいえ。人間の体は電気を貯めこむことはありません。

2. Myth: Lightning victims carry an electrical charge. If you touch them, you can be electrocuted.
Fact: Not true. The human body does not store electricity. If you are able to, you should give a lightning victim first aid and/or immediately call 911. This is the most chilling of lightning myths because it could be the difference between life and death.

NOAA | 5 STRIKING FACTS VERSUS MYTHS ABOUT LIGHTNING YOU SHOULD KNOW より引用

落雷を受けた被害者に触れると感電するということはありません。
できるのであれば、落雷被害者に応急処置をして、すぐに救急車を呼んでください。
このことを知っているかどうかが生死を分けることになりうるので、これは恐ろしい誤解ですね。

911 はアメリカで救急車や警察などを呼ぶような非常時にかける番号です。

誤解3.野外にいる場合はしゃがむと雷の直撃を受けるリスクが下がる

事実:いいえ。野外でしゃがんでも安全ではありません。

3. Myth: If you are trapped outside during a thunderstorm, crouching down will reduce your risk of being struck by lightning.
Fact: No. Crouching down will not make you any safer. If you are stuck outside during a storm, keep moving toward a safe shelter.

NOAA | 5 STRIKING FACTS VERSUS MYTHS ABOUT LIGHTNING YOU SHOULD KNOW より引用

野外にいるときはしゃがんでも特に落雷直撃のリスクを下げるわけではないようです。
それよりは、その場にしゃがんでとどまるのではなく、安全な場所に移動していったほうが良いようですね。

crouching down は しゃがむ という意味です。

誤解4.同じところに2 度落雷することはない

事実:いいえ。実際雷は繰り返し同じところに落ちています。

4. Myth: Lightning never strikes in one place twice.
Fact: Actually, lightning can, and often does, strike the same place repeatedly — especially if it’s a tall and isolated object. For example, the Empire State Building is hit about 25 times per year.

NOAA | 5 STRIKING FACTS VERSUS MYTHS ABOUT LIGHTNING YOU SHOULD KNOW より引用

高くて、その周りに他に何もないようなものであれば特に、何度も雷が直撃するようです。
ニューヨーク・マンハッタンにある the Empire State Building エンパイアステートビル は年に 25 回ほど落雷を受けている のだそうです。

誤解5.雨もなく空が晴れていれば落雷することはない

事実:いいえ。頭上の空が晴れていても雷の音を聞いたらすぐに安全な場所に避難してください。

5. Myth: Lightning cannot strike in an area if it is not raining and skies are clear.
Fact: Not true. Do not wait until a thunderstorm is immediately overhead and for rain to begin to act. If you can hear thunder, lightning is close enough to pose an immediate threat, even if the sky above you is blue. If thunder roars, seek shelter immediately.

NOAA | 5 STRIKING FACTS VERSUS MYTHS ABOUT LIGHTNING YOU SHOULD KNOW より引用

頭上の空が晴れているかどうかは落雷を受けるかどうかとは関係がないようです。
雷雲がやってくるまで待っていては遅いのです。
雷鳴を聞いたら速やかに安全な場所に避難しましょう。

雷雨時のDo’s と Don’ts

Do’s は やるべきこと、Don’ts はやってはいけないこと、です。
ここでは雷に際しての Do’sDon’ts を見てみましょう。

Image courtesy of NOAA

Do’s:やるべきこと

  • 雷鳴が聞こえたら、もしくは雷光を見たら、屋内に入りましょう
  • 頑丈な建物、ビル、しっかりした屋根のある車、を見つけましょう
  • 最後の雷鳴を聞いてから 30 分は屋内にいましょう

Don’ts:やってはいけないこと

  • 野球場のダッグアウト、日除けのパラソル、(イベントなどでよくある)大型テント、ピクニックテント、その他の小さなものの方に避難していってはいけません
  • 家電製品、コンセント、固定電話、を使ったり触れたりしてはいけません
  • 木の下や近くに行ったり、泳いだり水の近くに行ったり、金属の近くや窓の近くに行ったりしてはいけません

用語と表現

lightning:雷

雷を表す英語には lightning thunder がありますが、この lightning は 雷光 で、稲光そのものを表現するときに使います。
一方の thunder あるいは thunderstorm は 雨雲+雨+風+稲光+雷鳴 を含んだ 雷現象の総体 を表現している感じです。

debunk:偽りであることを証明する

debunk は 偽りであることを証明する・正体を暴く・嘘を暴露する という意味です。
あまりお目にかかることのなさそうな単語ですね。

plumbing:配管・水道設備

plumbing は 配管・水道配管設備 という意味です。
発音注意の単語でして、発音記号は plˈʌmɪŋ で、スペルにある b は発音しません。

派生語がいくつかあります。

  • plumb:おもり・配管工事をする
  • plumber:配管工・水道工事業者

いずれもスペルにある b は発音しませんので発音注意です。

chilling:恐ろしい

chilling は 寒い・恐ろしい という意味です。
chill には 寒い・冷たい・よそよそしい という意味がありますが、スラング的な使われ方では 格好いい・くつろいでいる という意味があります。

こちらの記事 で解説していますが、bone-chillingly cold で 骨までしみる寒さ という意味になります。

roar:吠える・大きな音を立てる

roar は ライオンなどの大型動物が吠える や、大きな声で怒鳴る という意味です。
重低音でうなる感じですね。
子供向けの本やアニメや歌などにも出てくる、なじみ深い単語です。

sturdy:頑丈な

sturdy は 頑丈な・強固な・しっかりした という意味です。
sturdiness は名詞形の派生語で 頑健 という意味です。

outlet:コンセント

outlet は いわゆる 電源のコンセント です。
コンセントは和製英語ですので、電源を探すつもりで英会話で Where is a konsento? などと言っても通じませんので注意しましょう。
ちなみにこの outlet は、いわゆるアウトレットモールを意味する アウトレット という意味でも使われます。

Sponsored Link
タイトルとURLをコピーしました