NASA の小惑星探査ミッション Dawn によって、準惑星の1つである Ceres に海水があることが確認されたそうです。
“Mystery Solved: Bright Areas on Ceres Come From Salty Water Below”
NASA | Mystery Solved: Bright Areas on Ceres Come From Salty Water Below より引用
海水があるとなると、生命発生の可能性もあるの!?と期待が膨らみますね。
このニュースを取り上げながら、専門用語や科学系の記事でよくある表現などを見てみたいと思います。
Contents
- dwarf planet:準惑星
- Ceres:セレス(ケレス)(準惑星の名前)
- Mission Dawn:ミッション・ドーン(Dawn=夜明け)
- reservoir:貯水池
- brine:海水・塩水
- extraterrestrial:地球外の
- crisp:鮮明な・明瞭な
- figure out:解明する
- percolate:(液体が)浸透する
- embark on ~:~を実行する・任務に取り掛かる
- geologic activity:地質学的な活動
- gravitational interaction:重力相互作用
- assortment of ~:~のひと集め・取り合わせ
- infer:推察する・推論する
- ion propulsion system:イオン推進システム・イオンエンジン
dwarf planet:準惑星
dwarf planet は準惑星のことです。
準惑星とは簡単に言うと、「太陽系を構成する天体のうち、自分の重力で球形になるだけの質量はあるが、その軌道上で他の天体を一掃するほどの質量は持っていない天体」と定義されています。
ウィキペディアによる説明はこちら。
準惑星がこのように定義されたのは2006年と比較的最近です。
この定義に従って、Pluto 冥王星 が、太陽系9番目の惑星とされていたものから準惑星に降格(?)となった、というのがありました。
準惑星には他にも Eris エリス、Haumea ハウメア、Makemake マケマケ、Ceres セレス(ケレス)、などがあります。
Ceres:セレス(ケレス)(準惑星の名前)
Ceres は準惑星の1つで、Mars 火星 と Jupiter 木星 の間のmain asteroid belt 小惑星帯 の中にあります。
今回のトピックスの舞台となる準惑星です。
直径はおよそ1,000 ㎞ 弱なので、東京と鹿児島を直線で結んだ間に入るくらいですね。
Mission Dawn:ミッション・ドーン(Dawn=夜明け)
NASAの宇宙探査ミッションの1つで、Mars 火星 とJupiter 木星 の間にある main asteroid belt 小惑星帯 の中の Vesta ベスタ と Ceres セレス(ケレス) の調査が目的です。
2007年に打ち上げられ、2018年に任務終了となったようです。
reservoir:貯水池
飲料用とか、何かに使う目的のための水を貯めておくところ・水が貯まっているところ、というイメージ。
ダム湖みたいな広大な貯水池から、サーバー冷却水タンクまで、サイズに関わらずに使われるようです。
reserve が 取っておく とか 予約する という意味なので、そこからの派生で、(水などの液体が)貯められているところ、という感じで覚えやすいですね。
brine:海水・塩水
日常会話的には 海水、あるいはいわゆる 塩水 という意味で使われることが多いです。
科学的な文脈では、sodium chloride 塩化ナトリウム に限らず、何らかの塩(えん)=陽イオンと陰イオンがイオン結合した化合物 が溶け込んだ水溶液、となります。
今回の舞台である Ceres の brine は sodium carbonate 炭酸ナトリウム、sodium chloride 塩化ナトリウム、ammonium chloride 塩化アンモニウム、を含んでいるようです。
extraterrestrial:地球外の
宇宙に関する話題でよく聞く単語の1つですね。
extra- が 外の という意味で、terra が 土地 とか 陸地 という意味なので、合わせて 地球の外 という意味になるんですね。
余談ですが、火星への移住などの話題の時に terraforming という言葉を聞くことがあります。
この terraforming はもともとは小説で使われだした造語のようですが、地球外の惑星などを、人類が住めるように土地改良するという意味です。
terra 土地 を forming 変形する ということですね。
crisp:鮮明な・明瞭な
「パリッ」としたイメージの単語です。
色々な文脈で使われますが、crisp image であれば 鮮明な画像 となります。
食べ物の食感を表現する際には サクサクッ とした感じですね。
figure out:解明する
科学系の論文や記事ではよく使います。
データと証拠とロジックから、事実関係を解明したことを自信をもって宣言する、という感じが伝わってくるかのようです。
普段の会話でも使いますね。
percolate:(液体が)浸透する
液体が、何かをくぐりぬけて・通り抜けて浸透してくるようなイメージですね。
にじみ出てくる感じ。
embark on ~:~を実行する・任務に取り掛かる
後ろの ”~” の部分に、mission とか task とか work とかが来て、任務・タスク・仕事 に取り掛かる、という意味になります。
geologic activity:地質学的な活動
geology は 地質学 なので、geologic (geological) activity は 地質学的な観点から説明されるべき何らかの活動だろうな、というのは想像がつきそうですね。
地殻変動とか、地形が変わったりだとか、そういう大きなスケールでの活動でしょう。
gravitational interaction:重力相互作用
gravity が 重力 という意味ですので、gravitational interaction で 重力相互作用 となりますね。
天体間に働く gravitational interaction によって、geologic activity が引き起こされることがあるようです。
assortment of ~:~のひと集め・取り合わせ
お菓子の詰め合わせなどでよく使われますね。
assortment of chocolate で チョコレートの詰め合わせ とか。
infer:推察する・推論する
日常会話ではあまり聞かないような気がしますが、科学系の論文などではよく見かけます。
figure out に至る手前の段階にいて、データと証拠とロジックを駆使して展開する自説を紹介するような感じですかね。
ion propulsion system:イオン推進システム・イオンエンジン
少ない燃料(推進剤)で長時間稼働させることができるエンジンとして、惑星探査機などに採用されているそうです。
ウィキペディアで図入りで詳しく解説されています。
propulsion は 推進力 という意味ですね。
ion thruster とか ion drive とか言ったりもするようです。
thruster も 推進機器 という意味です。